fc2ブログ

カウンセリングルームM.heart

カウンセラーのhealing diaryです。
Top Page › 心理学 › ヤマアラシのジレンマ
2017-03-29 (Wed) 17:50

ヤマアラシのジレンマ

自立支援医療制度:心身のお病気の医療費の自己負担額を軽減する公費です。
下宿猫ちゃん家族大募集中!

今日は穏やかに晴れて外は暖かく、お部屋の中のほうが寒いですね(^^ゞ
日が落ちると急に冷え込んできます。
桜も一、二分咲きでしょうが夜桜見物は温かくしていってくださいね。

ルームでよく話題に上る、人との距離感についてお話しします。
心理学からみた人間関係に「ヤマアラシのジレンマ」という言葉があります。
ヤマアラシのジレンマは、哲学者ショーペンハウエルの寓話を元にフロイト
が考えた人間関係についての例え話です。


ヤマアラシの一群が寒いある日にお互いを暖めあおうと身体を寄せ合った。
間もなく棘の痛みで分かれた。
でも、寒いから寄り添った。
痛いからまた分かれた・・・。

くっつきたいのにくっつけない、離れたいのに離れられないというジレンマが
人間関係に似ているというものです。


人間関係の象徴のように話されますが、実際の動物のヤマアラシはお互い
の針の距離を理解しあったり、針のない頭を寄せる、針を寝かせるなどの
努力をします。そして、ちょうどいい距離を見つけるのです。

現代社会の人たちは、ヤマアラシに出来る事がとても難しくなっていますが
人間関係の距離感は、親子、友達、恋人色々な関係に必要です。

自然に傷ついて痛みが分かって、人との関わりを覚えていくのも大切なことで
すが、傷つくことに臆病になったり、むやみに傷つけたり・・・。

自然な感情は、近づきたいけど棘が痛いから離れたいだったのに、現代は近
づきたいけど近づきすぎたくない、離れたいけど離れすぎたくないになっている
ようです。

人から嫌われたくないと思ってしてしている行動は、自分本位の行動だったり
するわけです。(自分が嫌われたくない行動は、相手の気持ちを思いやってい
るようで自分優先なんです。)

ヤマアラシと同じように、人間関係も、相手によって針の長さが違う中で、それ
ぞれの距離感を覚えて、適度な距離感を保って付き合うことが大切です。


まずは自分自身の「針の長さ」を把握して、できるだけ柔軟に伸縮できるように
相手を痛めないで寄り添いたいですね・・・。
 






いつも1ポチありがとうございます  
スポンサーサイト



Last Modified : 2022-06-17

Comments







非公開コメント
NoTitle
こんばんは。
今回の記事、とても勉強になります。

くっつき過ぎても弊害が出る時もあるし
離れすぎても、なんだか違う気がします。

産業カウンセラー講座を受けている時に
講師の方が仰ってました。

付かず離れずが良い、みたいな事を。

今になって何となく分かる気がします。
どちらかに偏ると苦しくなりますね。

2017-03-31-20:10 たけちゃん
[ 返信 ]
たけちゃんへ
たけちゃん lこんにちは。

>今回の記事、とても勉強になります。

ホントですか!良かったです(^^)

人の距離感って本当に難しいです。
特に現代社会は、以前のような人間関係が築き辛いです。
日本人の良いところであった、義理人情的な感覚が上手くいかないですね・・・。
無関心だったり、介入しすぎたりバランスが崩れています。

>今になって何となく分かる気がします。
>どちらかに偏ると苦しくなりますね。

良いバランスと、やはり相手を思いやる気持ちと一人で生きているわけではないと
感謝できる気持ちが大切だと思います。

2017-04-01-13:53 masumi
[ 返信 ]